人形と共に170年。人形の東玉。破魔弓。

男の子の初正月に飾る破魔弓。

男の子の初正月に飾る破魔弓。

邪気を追い払い、力強くすこやかに成長するようにという願いが込められています。

古く中国での言い伝えが破魔弓のルーツ

古く中国では、端午の節句に鍾馗(しょうき)と呼ばれる強い武神が現れ弓で悪霊を平らげるという言い伝えがあったといいます。 このような風習が日本の宮中にも伝えられ、天智天皇の時代の天智九年(西暦六七〇)のお正月には、弓で的を射る「射礼」「大射」などの儀式が行われていました。

江戸時代には武家や町人の間で、男子の祝に飾るように

破魔弓は平安時代にさらに盛んになりましたが、平安時代の朝廷で、皇子が誕生したときに魔除けとして、弓矢を用いて鳴弦の儀式を行っていました。 後に『葦(あし)の矢』を用いた追儺(ついな)(宮中で悪魔を駆除する儀式)に変わり、次第に年頭の飾りものとなってゆきました。 江戸時代には、武家や町人の間に、男子の初正月の祝に破魔弓を飾る習慣が生まれ、全国に広がりました。

男の子が健やかに育つようにと願いを込めて…

現在、お正月に破魔弓を飾るのは、こうした伝統に基づくもので、破魔弓が悪魔を追い払い、男の子が健やかに育つようにとの願いが込められています。

五月人形をより華やかに、節句を煌びやかに演出

また五月人形の横に飾ることで、より煌びやかに節句を演出する両祝い飾りにもなります。

男の子の初正月に飾る破魔弓。